2021年10月、楽天証券で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

 

第1位「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」の概要

楽天証券の10月販売額ランキング1位は、「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」だった。同ファンドは、米国を代表する株価指数「S&P500種株価指数(配当込み・円換算ベース)」に連動する投資成果を目指すインデックスファンドである。9月は米長期金利上昇から米国株式市場は上値の重い展開となり、同ファンドも-1.9%とマイナスであった。しかし、10月は7~9月期の決算が発表され、市場予想を上回る企業が多かったことで株価は上昇。S&P500種株価指数は29日に4,608.08ポイントまで上昇し、過去最高値を更新している。11月もこの勢いが継続すれば、同ファンドへの資金流入が続く可能性は高いだろう。

全体を見て:インデックスファンドの人気が高い

楽天証券では、低コストのインデックスファンドの人気が高い。1・3・7位の「eMAXIS Slim」シリーズは、業界最低水準の運用コストを将来にわたって目指し続けるファンドシリーズである。同シリーズの人気は高く、11月1日時点の合計純資産残高は2兆円を超えている。
3位の「eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)」は、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み・円換算ベース)に連動する投資成果を目指すインデックスファンドだ。同指数は先進国・新興国の株式で構成され、先進国の23カ国・地域、新興国の27カ国・地域をカバーしている。「eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)」は、「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the year2020」の投票で1位になっており、個人投資家の人気も高い。S&P500種株価指数といった米国株価指数よりも幅広い国や地域に分散投資できるので、よりリスクを抑えた運用をしたい投資からの支持が高いのだ。11月以降も同ファンドが楽天証券のランキング上位に入る可能性は高いだろう。