2021年10月、SBI証券で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

 

 第1位「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」の概要

SBI証券の10月販売額ランキング1位は、「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」だった。同ファンドは、米バンガード社のETFを組み入れた低コストのインデックスファンド「SBI・Vシリーズ」の一つ。同シリーズは、長期の資産形成を応援するインデックスファンドシリーズで、「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」は9月末に純資産残高が3,000億円を超えている。10月は同ファンドの対象とするS&P500種株価指数が過去最高値を超えるなど、良好な環境であった。S&P500種株価指数を対象にしたインデックスファンドは、個人投資家にもっとも人気のあるファンドなので、11月以降も高水準の資金流入が続く可能性が高いだろう。

全体を見て:「eMAXIS Slim」シリーズが人気

SBI証券の10月販売額ランキング3位と4位は三菱UFJ国際投信が運用する「eMAXIS Slim」シリーズとなっている。同シリーズは業界最低水準の運用コストを、将来にわたって目指し続けるインデックスファンドシリーズである。10月末時点で同シリーズの純資産残高は、2兆円を超えている。4位の「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」は、日本を含む先進国および新興国の株式市場の値動きに連動する投資成果を目指すインデックスファンド。世界の先進国・新興国の株式で構成されている「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み・円換算ベース)」をベンチマークとしている。人気の高いS&P500種株価指数を対象にしたインデックスファンドよりも、より幅広い国・地域に分散投資できるというメリットがある。世界経済の成長を享受したい投資家は、米国だけを対象にしたファンドよりも、同ファンドの方が適しているだろう。