2021年9月、三井住友信託銀行で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

第1位「SMT日経225インデックス・オープン」の概要
三井住友信託銀行の9月販売額ランキング1位は、「SMT日経225インデックス・オープン」だった。同ファンドは、日経平均株価(日経225)に連動する投資成果を目指すインデックスファンドである。9月末時点における騰落率は、以下の通り。
1カ月 5.44%
3カ月 2.83%
6カ月 1.48%
1年 28.37%
日経平均株価は、9月14日に30,795.78円の年初来高値をつけた。三井住友信託銀行では、株価上昇期待で買いを入れた顧客が多かったと考えられる。ただ、同ファンドの純資産残高は9月に27.76億円のマイナスとなっている。日経平均株価に連動するインデックスファンドは、逆張りで取引する投資家が多い。つまり、株価の下落局面で買いを入れ、上昇局面で売りをだす傾向にあるのだ。9月中旬以降、日経平均株価は上値の重い展開になり、10月8日時点では3万円を割り込んでいる。今後も上値の重い展開が続いても、同ファンドへの買いが継続するかどうかに注目だ。
全体を見て:「ピクテ・マルチアセット・アロケーション・ファンド」が3位にランクイン
三井住友信託銀行は海外株式ファンドだけでなく、バランス型、REIT型など幅広い運用手法のファンドがランクインしている。3位の「ピクテ・マルチアセット・アロケーション・ファンド」は、国内外の債券や株式といった伝統的な資産だけでなく、ヘッジファンドなどのオルタナティブ資産へも投資するバランスファンドである。同ファンドの9月末時点における騰落率は、以下の通り。
1カ月 -1.75%
3カ月 -0.82%
6カ月 1.26%
1年 4.05%
9月中旬以降、インフレ懸念による米長期金利上昇から米国株式市場は上値の重い展開になっている。ただ、株式市場の不安心理が高まったときほど、同ファンドのようなバランスファンドの人気が高まる傾向にある。10月以降も、同ファンドがランキング上位に入る可能性は高いだろう。