2021年9月、三菱UFJ銀行で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

 

 第1位「eMAXIS 日経225インデックス」の概要

三菱UFJ銀行の9月販売額1位は、「eMAXIS 日経225インデックス」だった。同ファンドは、日経平均株価(日経225)に連動する投資成果を目指すインデックスファンドである。9月末時点における騰落率は、以下の通り。

1カ月 5.4%
3カ月 2.8%
6カ月 1.5%
1年     28.4%

日経平均株価は、9月14日に30,795.78円の年初来高値をつけた。株価上昇期待で同ファンドを購入した顧客が多かったと考えられる。ただ、日経平均株価に連動するインデックスファンドは、逆張りで取引する投資家も多い。つまり、日経平均株価が下落すると買いを入れ、上昇すると売りをだす傾向にあるのだ。実際、「eMAXIS 日経225インデックス」の純資産残高も、8月末時点に比べて25.16億円の減少となっている。ただ、9月中旬以降は日経平均株価の上値が重くなり、10月11日時点では3万円を下回って推移している。日経平均株価が軟調な展開になっても、同ファンドに資金が集まるかどうかに注目だ。

全体を見て:「eMAXIS」シリーズが人気

三菱UFJ国際投信が運用している「eMAXIS」シリーズの人気が高い。とくに「業界最低水準の運用コストを将来にわたって目指す」というコンセプトの「eMAXIS Slim」シリーズが人気で、「eMAXIS」シリーズの合計純資産残高は10月に2兆円を突破した。ランキング5位の「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」は、米国を代表する株価指数であるS&P500種株価指数に連動するインデックスファンド。運用コストである信託報酬が0.0968%(税込)と業界最低水準である点が特徴だ。そして、9月末時点における騰落率は、以下の通り。

1カ月 -1.9%
3カ月  3.1%
6カ月   11.9%
1年      39.9%

 9月は米長期金利上昇により、米国株式市場は上値の重い展開になった。ただ、1年間では39.9%と高いリターンをだしており、10月も同ファンドがランキング上位に入る可能性は高いだろう。また、「eMAXIS」シリーズの人気も継続すると考えている。