2021年9月、みずほ証券で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

 

第1位「グローバル・エクスポネンシャル・イノベーション・ファンド」の概要

みずほ証券の9月販売金額1位は、「グローバル・エクスポネンシャル・イノベーション・ファンド」だった。同ファンドは世界の上場株式の中から、社会的課題解決への寄与が期待される企業に投資するアクティブファンド。個別銘柄の選定においては、アーク社の調査力を活用する。4月26日の設定日残高が2,860億円と、過去3番目の大型設定になったことが話題となった。その後も高水準の資金流入が続き、8月末時点の純資産残高は4,967.74億円となっている。8月末時点における組入上位銘柄は、以下の通り。

1.テスラ 9.6%
2.スクエア 7.2%
3.シー 4.1%
4.テラドック・ヘルス 3.8%
5.コインベース・グローバル 3.4%

 そして、同ファンドの8月末時点におけるパフォーマンスは、以下の通り好調だ。

1カ月 3.24%
3カ月 9.9%

 ただ9月中旬以降、インフレ懸念による米長期金利上昇により、米国株は上値の重い展開になっている。同ファンドの10月5日時点の基準価額も9,072円と、8月末時点の10,102円より約10%下落している。とくに同ファンドが投資する成長株は軟調な銘柄が多い。10月以降もみずほ証券のランキング上位に入るかどうかに注目だ。

全体を見て:海外株式型ファンドの人気が継続

みずほ証券の9月ランキング上位には、海外株式型ファンドが多い。4位と6位の「キャピタル世界株式ファンド」は、新興国を含む世界各国の株式に投資するアクティブファンドである。8月末時点における組入上位銘柄は、以下の通り。

1.テスラ 5.3%
2.マイクロソフト 3.6%
3.フェイスブック 3.2%
4.台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング 2.9%
5.アマゾン・ドット・コム 2.9%

 ただ、世界各国に幅広く分散投資していても米国が55.1%と半分以上を占めている。米国株はインフレ懸念による米長期金利上昇により上値の重い展開となっている。10月以降も同ファンドがランキング上位に入るかどうかに注目だ。