2021年9月の1カ月、ネット証券大手社ではそれぞれ以下のファンドが資金を集めた。

4社共通の傾向:S&P500種株価指数を対象にしたインデックスファンドが人気
9月もネット証券ではS&P500種株価指数に連動するインデックスファンドの人気が高かった。とくに、「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」が、各社で上位にランクインしている。同ファンドは、S&P500種株価指数(配当込み・円換算ベース)に連動するインデックスファンド。運用コストである信託報酬が年率0.0968%と業界最低水準であることから、個人投資家の関心を集めている。そして、S&P500種株価指数は8月まで7カ月連続上昇し、9月2日に4,545.85ポイントと過去最高値を更新した。ただ、9月半ば以降は、インフレ懸念による米10年債利回り上昇により、上値の重い展開となっている。このまま軟調な地合いが続いても、同ファンドの人気が継続するかどうかに注目している。
全体を見て:日本株のブル型ファンドが人気
「楽天日本株4.3倍ブル」「SBI日本株4.3倍ブル」など、日本株を対象にしたブル型ファンドが人気だった。ネット証券では信用取引を積極的におこなっている投資家も多く、通常のインデックスファンドよりも、より高いリターンが狙えるブル型ファンドの人気が高い。とくに8月20日に26,954.81円の年初来安値をつけた日経平均株価は、9月14日に30,795.78円の年初来高値をつけ、大幅に上昇した。こうした株式市場の好調さから、9月もブル型ファンドの人気が高かったと考えられる。しかし、日経平均株価は9月に3万円割れで取引を終了し、その後も上値の重い展開となっている。ただ、ブル型ファンドにはリバウンド狙いの買いも入る傾向があるので、下落局面でも積極的に買いを入れる投資家は多いと考えられる。10月のランキングにも注目だ。