2021年9月、auカブコム証券で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

 

 第1位「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」の概要

auカブコム証券の9月販売金額1位は、「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」だった。同ファンドは、成長の可能性が高いと判断される米国株に投資するアクティブファンドである。8月末時点における組入上位銘柄は、以下の通り。

1.アルファベット 8.0%
2.マイクロソフト 8.0%
3.フェイスブック 5.8%
4.アマゾン・ドット・コム 5.7%
5.VISA 5.1%

 9月上旬まで、米国株式市場は堅調な値動きだった。ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は、9月7日に15,403.44ポイントをつけて過去最高値を更新した。しかし、9月半ばからはインフレ懸念による長期金利上昇によってハイテク株は売られる展開になり、9月は14,448.58ポイントで取引を終了している。米国株式市場に弱気の見方が増えつつある中、10月以降も同ファンドがランキング上位に入るかどうかに注目だ。

全体を見て:日本株を対象としたブル型ファンドが人気

ランキング2位に「楽天日本株4.3倍ブル」、4位に「SBI日本株4.3倍ブル」がランクインしている。「4.3倍ブル型ファンド」は、株価指数先物を積極的に活用することで、日々の基準価額の値動きが、国内株式市場の値動きの概ね4.3倍程度となることを目指して運用を行う。日経平均株価は8月20日に26,954.81円の年初来安値をつけたが、その後に上昇。9月14日には30,795.78円の年初来高値をつけている。一方向の上昇時に、ブル型ファンドは大きな利益になる可能性が高い。ただ、日経平均株価は9月後半から軟調になり、3万円を割り込んで9月の取引を終了している。米国ではインフレ懸念により長期金利が上昇。米国株式市場は上値が重い展開になっている。中国も恒大問題で売りが先行する展開となっており、外部環境の悪化で日本株の上値も重くなっている。10月以降も日経平均株価の上昇を見込んで、ブル型ファンドに買いが入るかどうかに注目だ。