2021年9月、マネックス証券で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

第1位「楽天日本株4.3倍ブル」の概要
マネックス証券の9月売れ筋ランキング1位は、「楽天日本株4.3倍ブル」だった。同ファンドは、国内の株価指数を対象にした先物取引を積極的に活用することによって、日々の基準価額が国内株式市場の概ね4.3倍程度の値動きになるように運用を行うブル型ファンドである。日経平均株価は、8月20日に26,954.81円の年初来安値をつけたが、その後に上昇。9月14日に30,795.78円の年初来高値をつけた。短期間で大きく上昇したので、リバウンド狙いの買いが同ファンドに入ったと考えられる。ただ、日経平均株価は9月半ば以降に下落に転じ、9月は3万円を割り込んで取引を終了した。10月に入っても米国の長期金利上昇によって米国株式市場が冴えない展開となり、日本株の上値も重くなってきている。10月以降も、同ファンドへの買い意欲が続くかどうかに注目だ。
全体を見て:S&P500種株価指数を対象にしたインデックスファンドが人気
ランキング2位と6位にS&P500種株価指数を対象にしたインデックスファンドがランクインしている。2位の「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」は、S&P500種株価指数(配当込み・円換算ベース)に連動する投資成果を目指すインデックスファンド。8月末時点における騰落率は、以下の通り。
1カ月 3.0%
3カ月 8.2%
6カ月 23.0%
1年 36.4%
S&P500種株価指数は、8月まで7カ月連続で上昇。トランプ大統領の就任から2018年1月までの10カ月に次ぐ連騰記録となった。ただ、9月はインフレ懸念による長期金利上昇により、S&P500種株価指数は4.8%の下落となった。年内の米国株式市場に対する弱気の見方が増えるなか、10月以降も同ファンドがランキング上位に入るかどうかに注目している。