2021年9月、楽天証券で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

 

第1位「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」の概要

楽天証券の9月販売額ランキング1位は、「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」だった。同ファンドは、米国を代表する株価指数であるS&P500種株価指数(配当込み・円換算ベース)に連動する投資成果を目指すインデックスファンド。8月末時点における騰落率は、以下の通り。

1カ月    3.0%
3カ月  8.2%
6カ月 23.0%
1年    36.4%

S&P500種株価指数は9月2日に4,545.85ポイントをつけ、過去最高値を更新した。S&P500種株価指数は8月まで7カ月連続で上昇しており、個人投資家の人気も高い。ただ、9月は4,307.54ポイントで取引を終了し、月間で4.8%の下落となった。米国ではインフレ懸念が高まっており、株式市場に弱気の見方が増えている。10月以降もS&P500種株価指数を対象にしたインデックスファンドへの資金流入が続くかどうかに注目している。

全体を見て:ランキング上位には海外株式型ファンドが多い

楽天証券では、9月も海外株式型ファンドの人気が高い。2位の「楽天・全米株式インデックス・ファンド」は、「CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)」に連動する投資成果を目指すインデックスファンドである。「CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)」は、米国株式市場の大型株から小型株までを網羅した時価総額加重平均型の株価指数で、約4,000銘柄に分散投資できる。S&P500種株価指数よりも幅広い銘柄に投資するので、よりリスクを抑えた運用が可能だ。ただ、米国株式市場はインフレ懸念による長期金利上昇から、9月に入って売りが優勢の展開になっている。10月以降も、同ファンドのような米国株式市場を対象にしたインデックスファンドへの資金流入が続くかどうかに注目だ。