2021年9月、SBI証券で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

第1位「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」の概要
SBI証券の9月販売額ランキング1位は、「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」だった。同ファンドは、米国を代表する株価指数であるS&P500種株価指数(円換算ベース)に連動する投資成果を目指すインデックスファンドである。8月末時点における騰落率は、以下の通り。
1カ月 2.98%
3カ月 8.07%
6カ月 22.90%
1年 36.12%
そして、8月末時点における純資産残高が3,022億円となり、3,000億円の大台を突破した。2019年9月26日の設定から470営業日での到達は、米国株式インデックスファンドの中で最速だ。9月のS&P500種株価指数は、2日に4,545.85ポイントの過去高値をつけたものの、その後は下落に転じて4,307.54ポイントで9月の取引を終了している。S&P500種株価指数は8月まで7カ月連続で上昇し、コロナショックで下落した2020年3月の安値2,191.86から水準は2倍を超えた。9月は8カ月ぶりに下落に転じ、今後もテーパリング(資産購入の縮小)開始による金利上昇懸念により、米国株式市場は弱気の見方が増えている。10月以降も、同ファンドが販売額ランキング1位をキープするかどうかに注目だ。
全体を見て:国際株式型の人気が継続
ランキング上位10ファンド中、7つを国際株式型ファンドが占めている。3位の「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」は、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み・円換算ベース)に連動する投資成果を目指して運用を行うインデックスファンドである。8月末時点における騰落率は、以下の通り。
1カ月 2.2%
3カ月 4.8%
6カ月 16.5%
1年 33.7%
MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスは、先進国23カ国・地域、新興国27カ国・地域で構成されている(2021年3月末時点)。ただ、同指数の国・地域別比率では米国が58.6%と、約6割を占めている(2021年8月末時点)。米国株式市場がテーパリングへの警戒により軟調な展開になる中、10月以降も同ファンドの人気が継続するかどうかに注目している。