投資信託全体の騰落率1位は「楽天日本株4.3倍ブル」(12.19%)

8月の騰落率トップは、「楽天日本株4.3倍ブル」だった。同ファンドは、国内の株価指数を対象にした先物取引を積極的に活用することによって、日々の基準価額が国内の株式市場の値動きに対して概ね4.3倍程度となることを目指して運用をおこなうブル型ファンドである。8月の日経平均株価は、20日に26,954.81円の年初来安値をつけたが、8月末には28,000円台を回復して取引を終了している。2021年8月の資産別リターンでは、国内株式が+2.7%となり11カ月ぶりに首位となった。そして3カ月リターン3位(+1.9%)、6カ月リターンも3位(+5.7%)となっている。ただ、「楽天日本株4.3倍ブル」の8月末時点における騰落率は、以下の通り。
1カ月 12.2%
3カ月 -14.6%
6カ月 -21.3%
同ファンドのようなブル型ファンドは、一方向に大きく上昇しないと利益がでない仕組みになっている。日経平均株価は2021年になって26,000~30,000円前後のボックス圏での値動きとなっており、同ファンドの3カ月、6カ月の騰落率はマイナスとなっているのだ。ブル型ファンドは、あくまでも短期でのリバウンド狙いとして購入するべきである。信託報酬などの運用コストもかかるので、長期保有には向いていないのだ。
