2021年8月、マネックス証券で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

第1位「楽天日本株4.3倍ブル」の概要
マネックス証券の8月売れ筋ランキング1位は、「楽天日本株4.3倍ブル」だった。同ファンドは、株価指数先物(日経平均先物)を利用することによって、日々の基準価額の値動きが、国内の株式市場全体の概ね4.3倍程度になることを目指して運用を行うブル型ファンドである。8月は株式市場が弱く、20日に日経平均株価が26,954.81円の年初来安値をつけている。ただ、ブル型ファンドは株式市場が下落する場面でも、短期的なリバウンド狙いの買いが入る傾向にあるので、マネックス証券でも同ファンドを購入する顧客が多かったと考えられる。そして、8月の日経平均株価は28,000円台を回復して取引を終了したので、同ファンドの8月末の基準価額も、7月末に比べて1,642円の上昇となった。9月も、日経平均株価が3万円を伺う展開になればブル型ファンドは大きな利益が狙える。しかし、もみあいになったり株価が下落すれば損失がでるので、リスク管理の徹底が必要だ。
全体を見て:日本株を対象にしたブル・ベア型ファンドが多い
上位10ファンド中、4つがブル型ファンド・ベア型ファンドとなっている。ブル型ファンドは株価が上昇局面で利益に、ベア型ファンドは株価が下落局面で利益を狙える。8月は日経平均株価が年初来安値を更新するなか、短期的なリバウンド狙いでブル型ファンドを購入した顧客が多かったのと同時に、今後、下落局面に入ると考えてベア型ファンドを購入した顧客も増えたのだろう。ただ、ランキングを見ると、ブル型ファンドの方がベア型ファンドよりも人気が高かった。8月下旬から株価はリバウンド局面にあるので、9月もブル型ファンドの方が人気は高そうだが、ベア型ファンドにも引き続き買いが入るのかどうかに注目している。