2021年8月、楽天証券で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

 

第1位「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」の概要

楽天証券の8月購入金額ランキング1位は、「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」だった。同ファンドは、米国を代表する株価指数であるS&P500種株価指数(配当込み・円換算ベース)に連動する投資成果を目指すインデックスファンドである。7月末時点における騰落率は、以下の通り。

1カ月  2.0%
3カ月  5.8%
6カ月 23.0%
1年  44.3%

S&P500種株価指数は、8月に過去最高値を更新した。月間では3%高となり、年初来の上昇率は約20%に達している。ほかの米国株価指数であるNYダウ(約16%)やナスダック総合株価指数(約18%)を上回る上昇率となっており、投資家からの注目度は高い。9月以降も、同ファンドが楽天証券の購入金額ランキング上位に入る可能性は高いだろう。

 

全体を見て:海外株式型ファンドの人気が高い

楽天証券の8月販売額ランキング上位には、海外株式型ファンドが多い。上位10ファンド中、7つが海外株式型ファンドになっている。2位の「楽天・全米株式インデックス・ファンド」は、米国株式市場の値動きに連動する投資成果を目指すインデックスファンド。ベンチマーク(運用指標)として、「CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)」を採用している。同指数は、米国株式市場の投資可能銘柄(約4,000銘柄)のほぼ100%をカバーしているインデックスである。「楽天・全米株式インデックス・ファンド」の7月末時点における騰落率は、以下の通り。

1カ月  1.3%
3カ月  5.1%
6カ月 21.6%
1年    46.5%

同ファンドは、米国を代表するS&P500種株価指数よりも幅広い銘柄に分散投資できるので、よりリスクを抑えた運用が可能だ。米国株式市場が堅調なことから、9月以降も同ファンドの人気が継続する可能性は高いだろう。