REIT型の7月リターン1位は「GS米国REITファンドA(毎月分配型、為替ヘッジあり)」(4.40%)

 

REIT型ファンドの7月リターン1位は、「GS米国REITファンドA(毎月分配型、為替ヘッジあり)」の4.40%だった。同ファンドは、米国に上場されているREIT(不動産投資信託)に投資するファンドである。7月末時点における騰落率は、以下の通り。

1カ月  4.40%
3カ月  9.46%
6カ月 25.12%
1年  34.85%

 米国REIT市場は、7月も堅調だった。月初に発表された雇用統計で、非農業部門就業者数が大幅増になった一方、失業率が悪化したことやISM製造業・非製造業指数が市場予想を下回ったことで、早期の金融引き締め懸念が後退したからだ。長期金利が低下し、相対的に利回りが高いREITに資金が向かった。金融緩和が続いていることにより、米国REIT市場は堅調な展開が続いている。「GS米国REITファンドA(毎月分配型、為替ヘッジあり)」も1年間で34.85%と高いパフォーマンスになっている。ただ、8月18日に発表された7月開催分のFOMC議事録では、多くの委員が年内のテーパリング(金融緩和の縮小)を支持していることが明らかになった。今後、長期金利が上昇するようだと米国REITには逆風となるので、金利動向には警戒が必要だ。

 

REIT型ファンドのリターン上位には、米国REITが多い

米国REIT市場の上昇基調が続いているので、REIT型ファンドの7月のリターン上位には米国REITが多い。7月は金融緩和の長期化観測により、長期金利が低下。相対的に利回りの魅力が高いREITに資金が流れたのだ。そして上位10ファンド中、4つが「フィデリティ・USリート・ファンド」シリーズとなっている。2021年のREIT型ファンドの上半期(1~6月)リターンでは、「フィデリティ・USリート・ファンド(資産成長型)D(為替ヘッジなし)」が32.19%で第2位、「フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)」が31.81%で第4位となっている。REIT型は資金流出が続くファンドが多いが、「フィデリティ・USリート・ファンド」シリーズには資金流入が続いている。8月以降も人気が継続するかどうかに注目だ。