2021年7月、三井住友銀行で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

第1位「ダブル・ブレイン」の概要
三井住友銀行の7月販売額1位は、「ダブル・ブレイン」だった。同ファンドは、CTA(商品投資顧問)大手のマンAHLが運用するファンドを通じ、世界の株式や債券、商品などに関連するデリバティブ取引などを活用して利益を狙うヘッジファンド。6月末時点の騰落率は、以下の通り。
1カ月 2.3%
3カ月 5.6%
6カ月 7.5%
1年 14.4%
複数の金融商品に投資することによって、安定的なリターンを確保していることが分かる。こうした安定的なパフォーマンスを残していることから同ファンドには資金流入が続き、6月、7月連続で60億円以上の資金流入となった。そして、8月になって純資産残高が2,000億円近くになっている。ダブル・ブレインのリターンは世界株式より劣るものの、債券以上のパフォーマンスが期待でき、株式市場が下落するときでも耐性が強いという安心感がある。8月以降も三井住友銀行のランキング上位に入る可能性は高いだろう。
全体を見て:日経平均株価を対象にしたインデックスファンドが2本ランクイン
日経平均株価を対象にしたインデックスファンドが2本ランクインしている。2位の「三井住友・225オープン」は、日経平均株価(日経225)に連動することを目指して運用を行うインデックスファンドである。7月末時点における騰落率は、以下の通り。
1カ月 -5.3%
3カ月 -5.36%
6カ月 -0.91%
1年 27.10%
日経平均株価は2月に30,714.52円の高値をつけたが、国内における新型コロナウイルスの感染拡大により上値の重い展開が続いている。ただ、日経平均株価を対象にしたインデックスファンドは、株価が下落する局面で買いが入る傾向にある。リバウンド狙いの買いが入るからだ。8月に入っても日経平均株価は上値の重い展開が続いているが、株価が下がる局面では同ファンドのような日経平均株価を対象にしたインデックスに買いが入る可能性は高いだろう。