2021年7月、野村証券で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

 

第1位「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」の概要 

7月の野村証券買付金額ランキング1位は、「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」だった。同ファンドは、高い利益成長もしくは持続的な利益成長の可能性が高いと判断した米国株に投資するアクティブファンド。6月末に純資産残高が1兆円を超え、国内公募の追加型株式投資信託(ETFを除く)の中で2位となったことが話題になった。そして、7月も順調に純資産残高を増やし、6月末から1,106億円増の1兆1,577億円となった。これは、それまで純資産残高が1位だった「グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)」の1兆1,363億円を抜き、6月の2位から首位に躍り出た。純資産残高の首位交代は5カ月ぶり。8月も野村証券のランキング首位となれば、純資産残高1位の座をキープする可能性は高いだろう。

全体を見て:日経平均株価を対象にしたインデックスの人気が高い

日経平均株価を対象にしたインデックスファンドが、2位と3位にランクインしている。7月の日経平均株価は上値の重い展開だった。国内で新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからず、新規感染者数が1万人を超えたからだ。また、8月2日から31日までの期間に、大阪府や首都圏3県が緊急事態宣言の対象地域となり、東京都と沖縄県も31日まで延期された。ただ、日経平均株価を対象にしたインデックスファンドは、株式市場が下落する局面で買いが増える傾向にある。短期的なリバウンドを狙った個人投資家からの買いが入るからだ。感染力の強いデルタ変異株の感染が急拡大しているので、8月も日経平均株価は上値の重い展開が予想されるが、下落する局面ではインデックスファンドに買いが入るだろう。