2021年7月、マネックス証券で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

第1位「楽天日本株4.3倍ブル」の概要
マネックス証券の7月販売ランキング1位は、「楽天日本株4.3倍ブル」であった。同ファンドは、株価指数先物(日経225先物)を積極的に活用することで、日々の基準価額の値動きが日経平均株価の値動きに対し、おおむね4.3倍程度となることを目指して運用を行うブル型ファンドである。6月末時点における騰落率は、以下の通り。
1カ月 -4.0%
3カ月 -11.1%
6カ月 10.6%
1年 157.3%
日経平均株価は、2月に30,714.52 円の高値をつけたものの、新型コロナウイルスの感染拡大により、上値の重い展開が続いている。ただ、日経平均株価を対象にしたブル型ファンドは、株価の下落時にリバウンド狙いの買いが入る傾向にある。7月の日経平均株価もさえない展開だったが、短期的な戻りを期待した投資家の買いが入ったと考えられる。
全体を見て:購入時手数料のかからない「ノーロードファンド」が人気
ランキング上位10ファンドすべてが、購入時手数料のかからない「ノーロードファンド」である。そして、ランキング上位にはインデックスファンドが多い。2020年は、低コストのインデックスファンドに資金が流入している。インデックスファンドは、日経平均株価などの指数と連動することで、経済成長などを背景にしたリターンの獲得を狙う。そして、運用コストである信託報酬が低い方がリターンの下押しも少なく、指数との連動性も保たれる。そして、運用期間が長くなればなるほど、コストの差による影響が大きくなるのだ。「eMAXIS Slim」は、業界最低水準の運用コストを目指す人気シリーズだ。同シリーズは、マネックス証券の7月のランキングでも4つランクインしている。運用コストを意識した投資家が、マネックス証券には多いといえるだろう。