資金流入額トップ(6カ月累計)は「グローバル・ エクスポネンシャル・ イノベーション・ファンド」

2021年1~6月の資金流入額トップは、「グローバル・ エクスポネンシャル・ イノベーション・ファンド」 だった。同ファンドは、4月26日に新規設定された海外株式ファンド。設定残高が2,860億円となり、過去3番目の大型設定となったことで話題を集めた。主に、世界の上場株式の中から、 社会課題解決への寄与が期待される「破壊的イノベーション関連企業」の株式に投資するアクティブファンドである。 「破壊的イノベーション」とは、これまでの技術やノウハウを破壊し、まったく新しいサービスや商品を生みだすことである。同ファンドの1~6月の純資金流入額は4,159億となった。高水準の資金流入が来月以降も続くかどうかに注目している。
資金流出額1位(6カ月累計)は「グローバル3倍3分法ファンド(1年決算型)」
1~6月期の資金流出額トップは、「グローバル3倍3分法ファンド(1年決算型)」だった。同ファンドは、日本を含む世界各国の債券や株式、不動産投資信託(REIT)などを投資対象とし、インカム収益の確保と信託財産の成長を目指して運用を行うバランスファンドである。ただ、国債先物取引や株価指数先物取引を活用することで、信託財産の純資産総額の3倍相当額の投資を行う。 そして、6月末時点のパフォーマンスは、以下の通り好調だ。
1カ月 3.45%
3カ月 8.21%
6カ月 13.81%
1年 32.06%
同ファンドは、コロナショック時の2020年3月に株式ファンド並に基準価額が下落したが、すでにコロナ禍前の高値を上回り、バランスファンドの中でも好調なパフォーマンスとなっているのだ。 しかしコロナショック時に基準価額が大きく下がったので、基準価額が上昇しても利益確定売りが優勢になっている。 一度資金が流出すると、なかなか資金流出が止まらないというのが日本の投資信託の特徴である。短期的な値動きで一喜一憂するのではなく、長期での運用を心がけるようにしたい。